梅雨の季節に入り、雨の日が多くなってきました。これから更に雨が降り注ぎ、大地には水が満ち、湿度はどんどん高まります。

今回は『身の回りの植物や自然の整え方』のお話しです。

大地の中、地中の状態を直接見ることは出来ませんが、大地の上の植物の状態は地中の状態を現しています。

植物が密集している場所は、地中の【水】が流れずに溜まって滞っている状態ということ。
水が溜まりすぎていると、植物が空気を求めて葉を張りめぐらせ過ぎてしまっています。葉っぱは、根っこの状態を=で現しています。

葉が密集していると【風】が通りずらくなり、空気が澱み、空間がうっそうとしてしまいます。
水や風が滞っているような場を【ケガレチ】と云い、悪循環を生み出してしまいます。

ではどうすれば良いのでしょう?
地中の水をどうこうしようとアプローチするのは難しいですが、地表に風が通り抜けるようにしてあげると、地中の水も流れるようになります。
水と風は表裏で繋がっています。中国思想の【風水】の大元の考え方です。

本来の天然の自然では、山に降った雨は 河川に流れ 海に帰っていきます。ですが現代の自然は、人間の社会がコンクリートやアスファルト、家や建造物などで地中の水の流れをストップさせてしまっています。

人が変えてしまった自然は、人の手によって戻してあげることが自然なこと。
葉が重なっているような場所は枝を切ってあげたり、枯葉や枯れ枝を落としてあげたり、伸びすぎた草は折れ曲がってる辺りで草刈りをしてあげる。
そうやって空間に【光と風】を通してあげることを意識して【手入れ】をすることで、地中の水脈も流れ、循環して心地のよい【イヤシロチ】と云われる場になっていきます。

自然に対して人がしてあげられることはたくさんあります。身の周りの自然にほんのちょっと手を入れてあげるだけで、日常の生活も循環して気持ちの良いものになっていくのですね。