頭蓋仙骨療法クラニオセイクラルをメインに、ヨガやタイ古式マッサージなどの整体手技を織り交ぜ、動と静の流れで構成したオリジナルスタイルの整体です。
うつ伏せで背面の筋肉ーー足裏から肩まわりまでをやさしい圧で気持ちよくほぐしていきますが、背中の筋膜はがしも念入りに。体全体をゆるめ、エネルギーが循環しやすい「動」の状態にしていきます。後半はあお向けで、かかと、頭蓋骨、首まわりの緊張を、クラニオ特有の繊細な5グラムタッチでふんわり解放。肉体と意識の境目がなくなり、宙に浮かんでいるような、波に漂っているような不思議な感覚に。自然と「静」の瞑想状態に入れる人も多いです。深いリラクセーションで心身をまっさらの状態に戻します。
オプションで、骨盤を調整したり内臓を元の位置に戻す手当てもしています。家庭でできるクラニオワークショップや、昔の暮らしの知恵が息づく二十四節気のお話会も随時、開催。

くらにお整体

まっさらに、一回ゼロになる心地よさ

ヨガをきっかけに「体と心」のことに興味をもつようになったぼくですが、とくに惹かれたのがシャバアーサナ。屍のポーズと呼ばれる大の字になるアーサナです。「寝ている」と「起きている」の狭間みたいな状態になって、脳がいい感じにお休みしてくれる。究極のリラックスに導いてくれるポーズともいわれていて、ヨガをしている人のあいだでは「シャバアーサナがいちばん好き」という人も多いんです。

その瞑想状態を深く味わいたくてヨガをしていたのですけれど、求めれば求めるほど、あの「すごくいい感じ」の感覚が遠ざかっていく・・・・・・そんなもどかしさを覚えていたとき、クラニオセイクラルに出逢って。「これだ!」と思いました。ぼくが到達したかった「シャバアーサナ状態」が、クラニオでつくりだせることがわかったんです。

気がついたら、クラニオを元にしたセラピーのプロコースにまで進んでいました。心を浄化していくには瞑想の世界に潜在意識を漂わせるのがいちばん。自然な形でクリアリングが起こります。まっさらな自分にリセットしてくれる瞑想の効果はすごいと思っています。

自ら治っていく力を応援するのが自然治癒力

クラニオは、理論的には頭蓋骨や背骨をととのえて、その中を流れる脳せき髄液の循環をうながす整体です。脳せき髄液は血液、リンパ液と並ぶ三大体液のひとつ。生命の源とか自然治癒力の源といわれていて、この循環がよくなると全身の機能が自然にととのっていきます。神経系統のめぐりもよくなり、深いヒーリング効果が得られるのも特徴。

整体をしていると、ストレスで頭蓋骨がぎゅうっと縮こまったり硬くなっている人が多いなあと感じます。最初は筋膜リリースで頭皮をやわらかくし、そのあと触れるか触れないか程度の圧で頭や首筋に手を当てていくのですが、頭の骨が自然に動き始めます。本来の位置に戻っていこうとするんでしょうね。角がとれてつるんとなり、まあるくなっていくんです。

このとき体もふわ~ぁと脱力して「包み込まれるような安心感」が生まれるようです。人の体は安心感を得ると、おのずと治りたいほうへ治っていきます。自然治癒力が動き出すんですね。

くらにお整体

体がととのえば心も自然とととのう

体と心はつながっている。一つなんだなとよく感じます。たとえば、接客業でストレスの多い人は、肩や頭の中心が硬いですし、目の奥が痛んだり、つくり笑いのクセでほっぺたの筋肉が張っていたりします。

くらにお整体では、最初に体をリラックスさせ、より深い瞑想に入っていけるような流れでプログラミングをしています。うまく瞑想状態に入れると、体の外側からだけでなく内側からも何かが開くような感じがあって、奥底にたまっていたいろんなものが解放されていきます。これはぼくの体感なのですが、こんがらがっているものが解けて一本に戻るというか、いらないものをどんどん明け渡しているというか、ザワザワしていたものがシーンとなるというかーー そのシーンとした静かな世界で自分のことを見られると、ほんとうにしたいことが見えてきやすくなりましたし、幸せも感じやすくなりました。
体がととのうことで心も自然と晴れていきます。だから、心に悩みや不安を抱えている方は、体からアプローチするのもおすすめです。クラニオはとくに脳や神経をととのえる整体なので、その人の大元に戻っていける気がします。

地球のリズム、自然のリズムに戻ろう

人の体は自然な状態に戻すだけで神秘の力を取り戻す。ぼくはそう信じています。
そして、整体といういまの仕事をライフワークにと決めたのは、「自然に戻る」ことの意味に気づく人が増えれば、よりよい社会になっていくと直感したから。すべてがより循環する社会になるためには、まず、人がいい感じの状態であることが必要ですよね。

ぼく自身の大きな転換期は、3・11でした。身近な人の生死を意識したこともあり、すごい衝撃を受けたんです。「これからどうやって生きていこう?」「いざというとき、何ができるんだろう?」って。以前、インドのバラナシーー
インド人がそこで死にたいと願い、死にゆく人々が集まる場所に行ったときも、みんなの本気で生きている姿を見て、それまでの「なんとな~く」で生きてきた自分の価値観が吹っ飛んだことがありました。そのあとヨガに出逢い、3・11があり、いまの自分があります。

これからは、自然そのものにもアプローチしていきたい。山や海や大地の循環が取り戻せれば、その上に住んでいる人も社会も、もっともっと元気になれると思うんです。

中出 公一郎
Nakade Koichiro

「尾道くらにお整体」「しぜん療法院おのみちの家」主宰。
「カラダの世界」に入るきっかけは、人生を模索していた20代後半に出逢ったヨガ。体が変わることで、心や運気にまで変化が起こることを知り、クラニオセイクラルに惹かれたのを皮切りに、タイ古式マッサージ、野口整体など、さまざまな手当て法や瞑想法を夢中で学ぶ。3・11を機に、人や社会の役に立てることをしたいと決め、整体師になる。2013年から東京・世田谷にて、ヒーリングサロン「ココペリルーム」を運営。2015年の春、海と山の自然が息づく尾道に移住し、ボディワーク「尾道くらにお整体」をスタート。自分とつながり、人とつながり、自然とつながる、循環のある暮らしや社会を目指す。

クラニオセイクラルについて

頭蓋骨や背骨、骨盤のゆがみを自然な形にもどし、脳から仙骨までを循環している脳せき髄液の流れをよくすることで、脳や中枢神経の働きをととのえ、体のエネルギー循環全般を高めていく手当て法。自己治癒力が発動し、「本来の生命力」とつながることで、さまざまな不調が自然に解消。脳がクリアになり潜在能力が目覚めることから、経営者やセラピストにも注目されている。